積ん読く拾い読み

積読というか、読みかけの本がいくつかあります。
 そのなかからご紹介。
          
池内紀『今夜もひとり居酒屋』(中公新書

今夜もひとり居酒屋 (中公新書)

今夜もひとり居酒屋 (中公新書)

・2014年か、このブログで武蔵境の飲み屋「二合半」のことを
 とりあげたらtakさんという方から「この本に二合半のことが書いてある」
 とコメントをいただいた。もう二年も経つのか。ずっと頭の片隅に
 残っていて、やっと見つけ出しました。ほんと新書を古本で探すのは大変。
・この本の「二合半」のことからはじまっている。わたしみたいないちげんさんが
 いったらはねられていただろうな。居酒屋の格式、硬く言えばだけど。
 そういうものが薄れてきた時代だから、大切にされていたんだと思う。
 でも、やはり一度は飲んでみたかった。
          
小沼丹『清水町先生』(筑摩書房
 
清水町先生―井伏鱒二氏のこと

清水町先生―井伏鱒二氏のこと

・この本は何年かまえの不忍の一箱で貸しはらっぱ音地に出されていた、
 榊翠簾堂さんから購入した。
・師匠である井伏鱒二のことを書いたエッセイであるのだが、いま時の人
 になっている方がでてきてびっくり。

 あの人は僕をほめましたよ。

 と井伏が言ったそうだ。あの人とは誰かというと。
・井伏と小沼が将棋を指していて、小沼が惨敗したのを観ていたのが
 ひふみんだ。そして

 井伏さんと小沼さんとでは筋が違う。

 と、ひふみんがある人に感想を漏らしたのだそうだ。それを井伏は
 得意げに小沼のまえでいい放った。
・いやあ、なんか大人げないかわいい井伏の姿が目に浮かぶようだ。