小松かおり 『沖縄の市場<マチグヮー>文化誌』

・コンプレックスである。不忍ブックストリートの実行委員は、
 本に関わっているひとが多い。当たり前ですが。それもフリーで。
 いまの時代、フリーで仕事をするのはなかなか難しいから、
 みんな工夫しながらこなしている。文章を書くだけでなく、
 プラスアルファになる資格をとったり、多彩な才能を持っている。
・また新刊書店や古本屋を営んでいる。本好きなひとが集まる場所を
 持っている。そこでイベントを行ってひとの輪ができる。
・ひるがえってわたし。才能もないし、ひとを集めることもできない。
 いつもまわりの実行委員を見ながら、うらやましく嘆いていた。
・そんな自分になにができるのか、そればかり考えてきた。来年で
 実行委員になって10年になる。一箱古本市も20回目を迎える。
          
・小松かおり『沖縄の市場<マチグヮー>文化誌』(ボーダーインク
 読了。

沖縄の市場文化誌―シシマチの技法と新商品から見る沖縄の現在

沖縄の市場文化誌―シシマチの技法と新商品から見る沖縄の現在

・ひょんなことからこの本を読む機会をいただいた。那覇にある
 第一牧志公設市場のはなしである。那覇で一番、沖縄を感じられる
 ところがこの市場かもしれない。全国どこの市場でもごちゃっと
 しりるのだが、ここはそれ以上に密集している。
・11月に行ったときは、お惣菜の丸山でジューシーおにぎりや
 メンマ炒め、それに天ぷらを買いました。いかとさかなの
 天ぷらがうまかったなあ。
・そうそれでこの本は市場のことだけでなく、そこで売られている
 アグ―豚、海ぶどう、もずく、島バナナがどこから市場にやって
 くるのかを詳しく書かれている。普通なら市場のことしか書かない
 本が多いのにその裏側まで見せてくれるのが面白い。
・市場建て替えのはなしも聞こえてきているが、あの雰囲気がなく
 なってしまうのは本当にさみしい。どんなに近づけようとしたって
 再開発にその期待はできない。