小沢信男『俳句世がたり』

 

・小沢信男『俳句世がたり』(岩波新書)

 読了!

・NHK Eテレ100分de名著はアンドレ・

 ブルトン「シュルレアリスム宣言」

 でした。その番組のなかで芭蕉の

 「閑けさや岩に染み入る蝉の声」を

 取り上げていました。俳句は

 シュールだと。確かにうるさい

 蝉の声が、閑けさとは?

・わたしは俳句がまったくできない

 のですが、この番組を見ていたら

 俳句できるかもと少し思いました。

・この本は2句の俳句をもとに解説

 のみならず、作者の人物像、時代

 背景などがコンパクトに書かれて

 います。

・プラス東京の変遷にもふれていて

 小沢さんならではではないか。

・紹介されている俳句のなかから。

蟻よバラを登りつめても陽が遠い

鳳作

・作者の篠原鳳作昭和11年に東大を

 卒業したのに職がなかったそうで

 そんな時代にいまの時代が近い

 のか。

葉桜やふとももはみな桜色

征夫

・作者は辻征夫。辻征夫なら少し

 は知っているぞ。これは小沢さん

 の文章を読んでなるほどと感心

 してしまった。

・谷中在住の小沢さんは不忍BSの

 一箱古本市でよくお見掛けした。

 古い日記をめくっていたら2009年

 の秋の一箱古本市に出店したら

 わたしの箱を小沢さんが覗いて

 くれたと書いてあった。ドキドキ

 ではなしもできなかったこと

 でしょう。

 

 

【日々のこと27】丸善

・武蔵境の丸善が8月で閉店とのこと。15年

 ほど前に近くに住んでいたことがあり、

 土曜日の午後に油そばを食べに行っていた。

・食べ比べしていたわけではないが、ここの

 油そばが一番。というか油そばは丸善で

 しか食べない。だいたい油そばと餃子を

 頼むのだが油そばはチャチャっと出てくる。

 餃子が出てくるころには油そばは食べ

 終わっていたりする。あの味付けというか

 タレを麺にからめて…絶妙においしい。

・家族経営のようで皆さんすごい親切で

 お店の暖かさを感じていた。そうか57年

 も営業していたのか。残念。

【永島慎二雑記104】そのばしのぎの犯罪

・先日、そのばしのぎの犯罪が連載をはじめた 

 1975年4月号のガロを入手して初回を読んだ

 ら先を読みたくなり単行本をひっぱり出し

 てきて読む。

・コマ割りも独創的だし、なおかつひとつ

 ひとつのコマの構成、作画。書き文字も

 丹念に袋文字にドットが入っていたり。

・この画面なんかも家のなかなのに外の雪

 を背景にして家のなかの寒さをあらわし。

 諭すような熱弁。いろりのけむり。大小

 の雪。上っていく吹き出し。

・ほんと魅了されてしまう。

          *

人間はどんなに苦しい時でも…

ひとにぎりの…ぬくもりがあれば

生きてゆける!

・そうこのことばがずっと頭の中に

 あって出典を忘れていた。この

 ことばでわたしは生きてこられた

 のかもしれない。

・どろぼうとはなしをする刑事の

 ことばなんだけど。

 

山田稔・黒川創編『多田道太郎』

・山田稔・黒川創編『多田道太郎』(SURE)

 読了!

・多田道太郎はよく知らない。でもこの本

 を手に取ったとき読めそうと思った。

 この本のなかにも書いてあるが多田

 道太郎って、教科書とか入試問題に

 よく出てくる人物だ。それで名前を

 覚えていたのかもしれない。

・編者の山田稔は古本界隈では好まれ

 ているし、黒川創はあの「旅する

 少年」の著者だ。そのあたりも読む

 きっかけとなった。

・もうひとつは出版社がSUREだった

 こと。古書ほうろうの新刊コーナー

 にSUREの本が並んでいたのが

 出会い。なんか版画風なイラストと

 手にしっくりとくる紙の風合いで

 ちょっとほかにないなあと好印象を

 持っていた。どの本もそんな感じで

 この本を見つけたときもすぐにSURE

 だとわかった。

・以前、「小沢信男さん、あなたはどう

 やって食ってきましたか」という

 変わった題名の本がSUREから出て

 いて小沢さん、津野海太郎、黒川

 創の座談会なのだがそれがなかなか

 面白かった。

・『多田道太郎』もその流れをくんで

 いて多田道太郎を知らなくても

 ざっくばらんに語られていて、

 楽しく読めた。

 

 

【日々のこと26】埼玉県立歴史と民俗の博物館

・大宮公園にある埼玉県立歴史と民俗の

 博物館で企画展「土のこねこね1万年」を

 見てきました。お目当てはこの力士埴輪。

・出土地は不明だそうですが、どうです

 この堂々たる土俵入りのすがた。たぶん

 5世紀ごろだと思いますが、いまと変わら

 ずこの土俵入りのポーズが1500年前にすでに

 あったという驚き。相撲の起源はどこまで

 さかのぼれるのでしょうか。

・もうひとつはこの笑う埴輪。これも見た

 かったひとつ。こちらも出土地不明だ

 そうです。見たものを笑顔にさせるという

 意図が感じられます。

・土偶も種類別にわけられ展示されていま

 した。女性を偶していることから子孫

 繁栄のために作られているのではない

 かと。完成品がないことから意図して

 割ったのではないかと言われています。

 それにしてもこれほど多くの土偶が埼玉

 から出土しているのは驚きです。

・縄文土器はいわゆる火焔式のものがない

 のも埼玉の特徴だろうか。

・埼玉県立歴史と民俗の博物館は1971年に

 開館しました。歴史好きの少年だった

 わたしはすぐに来た覚えがあります。しかし

 覚えているのは外に作られた弥生時代の

 藁ぶきの住居のみでした。

・建物の設計はあの前川國男。茶色と黒の

 タイルを使うところなど1966年に建て

 られた埼玉会館に似ている。

・地下と1階は吹き抜けになっていて、ここ

 には日本最大の5mを超える板碑のレプ

 リカが展示してあります。案内ガイドの

 かたに板碑の説明を受けて板碑への興味

 もわいてきました。

・あれはどこだったか里山を歩いていて

 偶然板碑にであったことがあるなあ。

【日々のこと25】書源

・本棚を整理している。書源の原稿用紙カバー

 が懐かしい。このブログで検索すると書源

 新橋店が閉店したのが2011年7月15日。そう

 かも15年も経つのか。書源新橋店はわたしが

 一番本を買った書店である。1985年から1995

 年のあいだ毎日のように通った。

・近くに働いていた会社があったからだが、

 やはりそれだけ魅力的な本屋であった。

・この5冊の本は「山の本」の1号から5号です。

 「山の本」も店頭でみつけたんだろうな。

・表紙が沢野ひとしだし、デザイン的に本の

 雑誌を意識している。この当時の流行り

 だったのかもしれない。「ダカーポ」に

 も似ている。デザイナーは太田和彦。

・隅から隅まで読んだなあ。あの頃はまだ

 山登りが大きなウエイトしめていた。

山の本 創刊号 1992年5月発行。

 

大竹聡『酒好きの記』

 

・大竹聡『酒好きの記』(集英社新書)読了!

・きのうは高校時代の友人と故郷浦和で飲ん

 だ。気の知れている相手だから、ポンポン

 と自慢話をしてしまう。これはわたしの

 酔ったときの悪いクセ。そういえば、先週

 も友人ご夫婦と飲んでその悪いクセが

 でてしまい、帰りの電車で反省したん

 だった。

・大竹さんの本はいつもそんなわたしを

 いたわってくれる。それでいいんだ

 「酒飲みの性」だと。

・わたしの好きな西荻窪「戎」や神田

 「三州屋」(閉店)が出てくる。中野

 「ブリック」も行ったなあ。中野以外

 の「ブリック」にも行ったなあと

 ふと思いだしたがそれがどこだった

 のかまるで思い出せない。

・きのうの二軒目はいい店だったな。

 隠れ家バー。ワインと燗酒が美味し

 かった。ここでも悪いクセが出て

 しまったが。