横山秀夫 『ノースライト』

・いくつもの点と点が線になってつながって物語が

 見えてくるのは小説としてはあたりまえなのかも

 しれないが、それにしてもひとつひとつのキーワード

 のふくらませかたが見事。それに加えてこれでもかこれでもか

 と加速する展開。

・水玉ちゃんにススメてもらった前作『64』にもおとらない

 傑作です。

 

ノースライト

ノースライト

 

 

 

大崎善生 『聖の青春』

・ほんといまの内閣「ふろやのおけ内閣」ですね。

・さて、年末から将棋に関する本ばかり読んでいます。

 

 

・そして大崎善生 『聖の青春』。これは400ページもあったけど一気読み。

 どれも面白いなあ。『大山康晴の晩節』を読んだら、升田幸三のことが

 知りたくなって。升田幸三を読んだら坂田三吉を知りたくなった。けど

 なにを読めばよいのか。バンツマの映画は観てます。

・この『聖の青春』を読んだら、小池重明を知りたくなった。これは、

 団鬼六の文庫がありますね。ははは、ほんと将棋倒しのようです。

 

聖の青春 (講談社文庫)

聖の青春 (講談社文庫)

 

 

 

本田靖春 『誘拐』

・ことしは冬が暖かかった。外水道がいつもなんどかは凍るのだがことしは一度も凍る

 ことがなかった。その分といったらなんだが春が寒いように思うのはわたしだけだろ

 うか。

・学生のころ本多勝一と並ぶジャーナリストが本田靖春だった。けれど著書は読んでい

 なかったなあ。

 

誘拐 (ちくま文庫)

誘拐 (ちくま文庫)

 

 ・ノンフィクションでありながら、あたかも小説を読んでいような感じ。

 でも、いまの時代ここまで加害者の家族だけでなく、被害者の家族にしてもここまで

 個人情報をさらしてもよいものだろうか。

・でも、その部分がなければこれだけの力作はできなかった。

神蔵美子 『たまもの』

・ムネがきりきりなるよう。ついをなすであろう夫の末井昭『自殺』や

 『結婚』を読んでも、そんな気持ちにはならなかった。文章といっしょに

 写真も入ってくるから感情移入してしまうのだろう。この本は年末に

 信天翁で購入。これもそうだが信天翁の多くの本はグラシン紙がかかって

 いて気分がよい。

 

たまもの (ちくま文庫)

たまもの (ちくま文庫)

 

 

辺野古の映像

・いじめでキズついた子どもたち、低賃金、長時間労働

 非正規をしいられて仕事を辞めていく若者。そこには

 パワハラやセクハラもからんでいる。ひとり親の子育て

 などなど手を差し伸べて支援していかなくてはならないことが

 山積みなのに。あの辺野古の海への土砂投入の映像を見ていると、

 くちさきだけで優しさはなく本気で多くの社会的問題を解決しよう

 という意志が感じられない。