津野海太郎『かれが最後に書いた本』

 

・TBSドラマ「不適切にもほどがある」が

 いやあ、面白かった。昭和の良さは、寛容だね。

 改めて思った。さすがにハラスメントとか考えたら

 いまの世の中のほうがいいんだけど。最終回で、

 そこらへんを阿部サダオと吉田羊のやりとりは

 うなづけた。「ディスコのサラダバー」なんて

 すっかり忘れていて笑った笑った。さすがクドカンです。

・「すきゃんだる」の令和のマスターが沼田獏。

 これまた懐かしい名前。調べたら84歳か。

 びっくりしました。

        *

津野海太郎『かれが最後に書いた本』(新潮社)

 読了!

津野海太郎さん、84歳の本。

・この本を寝る前にふとんの中で読んでいたら

 怖くなった。自分のことも含めてだんだんと

 老化が進んでいることがリアルに書いてある。

 そして出てくる人がほとんど亡くなっている。

目と足。そのふたつを奪われたら、おれなんか、

どう生きていけばいいのかわからんよ。

・いまはそうでもないと書いてあるのだが、わたし 

 も本を読むことと歩くことを奪われたらと思うと。

 まだ津野さんまでの境地には達していないという

 ことか。

        *

小沢信男さんのことも書いている。小沢さんは谷中

 に住んでおられて、不忍ブックストリートの一箱

 古本市でよくお見かけした。話したことはないが。

平野甲賀さんは、60年間もの付き合いがあったそうだ。

 もう10年ぐらい前だろうか。主宰されていた西神田の

 スタジオイワトでの「小島武展」を見に行く。平野さん

 ご夫婦がいらっしゃって客はわたしひとり。甲賀さんが

 説明ガイドをしてくださった。もう緊張してなにをはなされ

 たかは覚えていないがいい思い出です。

・余談ですが、スタジオイワトより前のシアターイワトのWEB

 はまだ見られました。ふちがみふなとのライブに行ったの

 ですが、このwebを見ると2009年の5月なのですね。

・もうひとつ余談。津野さんはわたしの実家の近くに住んでいる

 ので、よくいくうなぎ屋とか図書館とか親近感があります。

 近くの公園で本を読んでいるそうでそんなところに出会えない

 かなあ。

        *

・津野さんのこの本の続きが読みたい。