閑話休題ー”す”のシンジ

ちょっと前に小野伸二トヨタのCMにでていたのを
覚えていますか。女の子がリフティングをしている
シンジに「もっと練習しろよ」みたいな感じだった。
CM好感度ナンバーワンだった。
小野伸二にサインをしてもらったのは、浦和レッズに入る前。
まだ、学ランを着た高校生の頃だった。シンジを見つけて
4、5人集まって、一緒に写真を撮ったり、サインをもらったり
していた。まあ、わたしもその一人なんだけれども。
その時のシンジの対応にこころを揺さぶられた。
「小野さん頑張ってね」なんて声をかけられると
はなしかけた人の目をみて「頑張ります」って。
そのまなざしがいいんだよ。ちゃんと人の目を見てはなしをする。
おれも苦手だけど、なかなかできそうでできないこと。
みんなサインをもらってシンジとの撮影も終わった。
で、シンジが車の方に戻っていったんだけれども、途中で止まって
こっちをふりむいたんだよ。「もう用事はありませんか」って
いうふうに思えた。もう一度みんなに会釈して車に乗り込んだ。
もう8年も前のことだけれども、あれ以降シンジ以上の人間は
みていない。冗談でなく。文章ではうまくかけない。
最近の試合後のインタビューを観ていると、シンジの目が泳いでいる。
それはマスコミ向けの対応なんだけれども。
あのCMでシンジ本来の”す”を見せてくれる。だからいいのだ。