生で観られた登川誠仁

先輩のHさんがいってたこと。
「これからの日本の音楽ははじっこ音楽だ」
はじっこ音楽とはなにか。日本のはじっこ。
それは、津軽と沖縄を意味していた。
最近の民謡は、パフォーマンスというかたちに
変わって生きつづけているように思う。
ただし津軽と沖縄は、根本の土着性は
変化していない。その土地に生きた音楽である。
登川誠仁「オキナワをうたう―登川誠仁自伝」(新潮社)
琉球フェスティバルで"セイグワァ”こと登川誠仁
を観た。ことばはよくわからないのだが、
なんにもましてゆったりしていて、気負いがない。
大げさな仕草もあるわけではない。下ネタばっかり
だったが、ドラムの女の子を相手にセクハラまがいの
つっこみをしている。この間がいいのだな。
とぼけているのか、ふざけているのか。演奏の最後の
チャカーシーに観客が乗りに乗っていつ終わるのやらと
思っていたのだが、"セイグワァ”がおしまいといって三味線を
引くのをやめてしまった。このタイミング。
観客は「しょうがねえか」という感じで納得していた。