・きのうのNHK教育テレビ「新日曜美術館」は野見山暁治。
題名は「うつろうかたちを追いかけて 洋画家・野見山暁治の挑戦」
・地下鉄副都心線の明治神宮前に設置されたステンドグラスを
制作するドキュメンタリー。86歳とは思えない野見山暁治は、
海にも潜って晩飯用に貝を採りにいく。
・思わず読みかけでつんどくになっていた野見山暁治のエッセイ
「四百字のデッサン」(河出文庫)をひっぱりだしてくる。
福岡県で女のパーマネントを禁止した一時期があった。<中略>
海を渡るパーマネントという見出しの新聞記事が出たのを覚えている。
門司港から船に乗って対岸の下関に、福岡県の女が大挙、パーマネント
をかけに行く、嘆かわしいといったような事柄だった。諾々として国の
無理難題に応えていた戦時中、ごく一部とはいいながら人民が、これほ
ど自己主張をした例はないのではないか。若い男たちは戦争でどこかへ
散らばってしまったというのに、誰にみせたくて官憲の目を逃れながら、
髪の毛をちぢらせに走りまわったのだろう。
・いいでしょう。ほんとうにうまいなあ。ちなみにNHK教育テレビ
「知る楽」にでていた水木しげるも元気な86歳だ。
- 作者: 野見山暁治
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1982/10
- メディア: 文庫
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