気骨のひと

現代の日本人がなくしたもので一番大きいのは、
気骨ではないか。筋が通っていて、骨のある人は
少なくなった。わたしの少年時代はまだ気骨のひとが
いっぱいいたような気がする。じいさん、ばあさんの年代。
うちのおやじは大正末生まれだが、感じることができない。わが青春に悔なし [DVD]
黒澤明監督の映画「わが青春に悔なし」。主人公である
原節子が一心不乱に稲を刈るシーンには気骨を感じる。
演技ではなく、実際の原節子の生きかたにも通じるものが
ある。あれだけのスターでありながら、引退して永年姿を
あらわしていないという。このすごい信念はどこから
きているのだろう。