沖映通り えきまえ一箱古本市 その2


・5日、泡盛は1杯までと決めていたのに、前日の打ち上げ
 で沖映通り商店街振興組合の金城さんが作ってくれる
 菊の露VIPの水割りがおいしくて5杯も飲んでしまう。
・案の定、後頭部が熱くホテルに帰ってから寝られない。
 夜中にシャワーを浴びて、朝には、露天風呂に浸かって
 なんとか持ち直す。そう宿泊しているホテルルートイン
 屋上には露天風呂があるのだ。これはほんと気持ちよい。
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・すこし早いが出かける。ゆいレールに乗り安里駅で降りて、
 栄町市場へ。8時半、まだ店は開いていない。24時間営業
 のスーパーりうぼうに寄る。沖縄そば、塩、ひじきなど買う。
ゆいレールに乗り一箱古本市会場の美栄橋駅で降りる。
 一箱実行委員の我那覇さんが行ったり来たり準備に忙しい。
 沖映通り商店街振興組合の高良理事長が、ヤマト便で
 送った本の入った段ボールを持ってきていただく。
 重いのに申し訳ない。
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・会場の沖映通り商店街は、ゆいレール美栄橋駅国際通り
 つなぐ商店街。国際通りのかどにあった沖縄映画という映画館が
 通りの名前の由来。途中にジュンク堂書店がある。
美栄橋駅前とジュンク堂書店前。7つの村に分かれている。
わたしはたまなー村。箱は71箱。不忍より多いわ。

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・選書は楽しかった。陶器や鉄道などを除いた保育社のカラーブックス、
 永年集めていた雑誌「うるま」。これは写真がきれい。それに、絵本。
 これらを1冊100円にしました。
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・受付もはじまり、準備も終わり早くもお客さんがお見えになりました。 
 「11時の開店になりますので、少々お待ちください」と、なかには
 他の店で買ったのか本の入ったレジ袋をお持ちの方も。
・そんななか10時55分にたまなー村のミーティングがはじまった。
 えっ、とか思いながら、自己紹介をしているあいだに開店時間の
 11時を過ぎていた。これを沖縄時間というのだな。

・10分ぐらい過ぎただろうか、待たせたお客さんに絵本を三冊ほど
 買っていただく。幸先よろし。
・男子高校生がカラーブックス「こけし」を買ってくれる。
 お目が高い!
・雑誌「うるま」を5冊買っていただいたオバーが千円札を出す。
 「埼玉から来ました。買ってもらってうれしい」といって、
 おつりを渡そうとしたら、おつりを受け取らない。「これで
 珈琲でも飲みなさい」って、どうにかお気持ちだけいただく。

・グロテスクな岩波写真文庫も出す。回虫と手術。
 「ご覧になるのはご注意ください」と説明していたのですが、
 「こういうのは平気なの」というご婦人が。どうもお医者さん
 らしい。手術を買っていただく。「回虫もどうですか?」と
 おススメしたら「持っています」とのこと。いやいや。
山之口獏関連の本を2冊並べた。知念栄喜「ぼくはバクである」
 は、あまり見かけない本。すぐに売れてしまった。法政大学
 出版会の仲程昌徳山之口獏」は箱なしだったが、若い女性が
 迷いながらも買ってくれた。この2冊が売れたのが一番うれし
 かったなあ。
水森亜土マガジンを2冊。ふろくなしで1冊300円の値をつけた。
 女学生だろうか、水森亜土マガジンの前でページを開くでもなく、
 じっとしゃがみこんでいる。「亜土ちゃんすきなの」と聞くと
 「うん」という。それ以上はなしが続かない。「じゃあ、2冊
 買ってくれたら、1冊200円、2冊で400円でいいよ」と切り出し
 たが返事がない。沈黙が続く。うーん、耐えられない。
 「わかった、2冊300円でどう」根気負け。「買います!」
・こうして亜土ちゃんは日差しの強い那覇の秋に旅だっていきました。