山田太一編『不思議な世界』

・きのうは久しぶりに往来堂書店へ。やはりだよ。
 谷口ジローを読みたいと思いながら古本屋も
 まわっていたけどさすが往来堂。ピンとくるものが
 パッと目に入る。
谷口ジロー『千年の翼、百年の夢』(小学館

 なんでこの本をいままで見つけられなかったのだろう。
 遺作になるのかな。いやあ傑作です。もう読むのが惜しくて。
・むかしの作品のなかにはストーリーがまどろっこしいもの
 もあるのだが、すっきりと整理されていて。それにアイデア
 というか。このことをここで持ってくるかと。
・「ふらり」を超えた作品を最後に持ってくるとは。
         
チョコボールが好きで、チョコレートはこれしか買わない。
 去年が40周年だったよな、と思ってパッケージを見たら
 50の文字が飛び込んできた。😱ヒエー。1年で10年も
 経ってしまったということではなく、自分の時間が
 狂ってしまったのだ。浦島気分。
         
・同じように山田太一ちくま文庫アンソロジー「生きるかなしみ」
 は随分と前に読んだな。最近「不思議な世界」が出たんだよな。
 と思って奥付をみたら1998年だった。もうどうにでもなれと
 いいたくなってしまったのだ。
山田太一編『不思議な世界』(ちくま文庫
不思議な世界 (ちくま文庫)

不思議な世界 (ちくま文庫)

・このなかで中島らも睡眠薬系統」のなかのことばが
 ガツンときた。

人間が意思の力の下におおい隠しているものの膨大さに唖然とする

・らりっている女の子の豹変ぶりを書いているのだが。ほんとよく
 よく考えてみるとひとまえでは本音をださないよね。薬とまで
 いかなくても、それがたまってくると酒のちからで自分を
 出してしまったりする。
・わたしも感情をおもてにだすのがヘタだから、酒飲んで酔いが
 まわると一気にむきだしででてしまうことがある。
 そうか、膨大なものが自分のなかに閉じ込められているんだな。
         
宇野千代「或る男の断面」もおもしろい。というか人間怖い。