森まゆみ『プライド・オブ・プレイス』

・録画しておいたNHKドキュメンタリー番組

 「そして、水色の家は残った~”世田谷一イチ”古い洋館の

 135年の物語」を見た。壊されそうになった洋館が残った

 意外なストーリー。これはおもしろかった。

・漫画家の山下和美が中心になってこの洋館の保存運動を

 立ち上げた。山下は小樽出身である洋館がいつの間にか

 壊されてしまったことになにもできなかったを後悔して

 いたそうだ。

          *

森まゆみ『プライド・オブ・プレイス』(みすず書房

 読了!

・場所の記録とでもいうか、上野駅竹富島などわたしのなじみ

 の風景。蔦や肘折など行きたい温泉はうらやましい。肘折温泉

 集落にある宿屋を一軒づつ廻って聞き書きしている。これは

 谷根千の森さんらしい。動坂食堂のメニューの紹介は、読んでいる

 だけでおなかが空いてくる。動坂食堂には行ってないなあ。銀座は

 なくなってしまったお店のことが書いてある。洋書のイエナ書店、

 名画座並木座、ビアホールピルゼンシャンソンの銀巴里。どこも

 なつかしい銀座です。

・小樽のことも書いてある。埋め立てようとされていた小樽運河の保存

 運動をされていた峰山冨美さんのはなし。峰山さんが保存運動を始めた 

 のは昭和50年、60歳のときだという。その残った運河のおかげでいまの

 小樽があるのは明確なこと。

          *

・わたしがはじめて小樽に行ったのは、その昭和50年です。夕飯を食べて

 から夜の小樽をぐるっとまわった。いまのように運河はライトアップさ

 れていることはなく暗いのだけど古い家が多かった。がらくた屋があって

 わたしは夢中になった。海に面しているので中古の船用品が多くあって、

 ガラスの浮き球とか、漁船用の古いランプなどが置いてあった。

・そんな夜の散歩で小樽が好きになった。そういえば泊まっていたのは

 国鉄の宿泊施設で洋館であった。小樽駅から坂道をあがったところに

 あって、それから北海道に来るたびに泊まった。

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山下和美もそんな洋館を見ていたんだろうな。調べていると同い年だし。

・こんな漫画もでているんだ。探してみよう!