写真・小川忠博 監修・原田昌幸『土偶美術館』

 

国立博物館土偶展を見に行ったのはいつだったか。

 そのときは、教科書に載っている国宝ばかりに目が

 いってしまったが。

          

・写真・小川忠博 監修・原田昌幸『土偶美術館』

 (平凡社)は楽しい。

・いままででこんなに集中して写真集を眺めたこと

 はなかった。のっぺらぼうの土偶からはじまる系譜。

 笑っていたり、写実的であったり、仮面かぶったもの、

 踊っているようにみえるもの、顔のないものまである。

・こんなにもたくさんのかたちを持っていて、これも土偶

 なのかと思わせるものも。多くの土偶の写真を見ていると、

 なんだかわからないが引き込まれていくちからを感じる。

・簡潔な解説がいい。長々と説明せずにみたままのこと

 しか書いていない。北海道からも発掘されているのですね。

 900キロも離れたところから似ている土偶が見つかったり。

 それにしても土偶が2万点もあるとは知らなかった。