(新潮社 とんぼの本)読了!
・読了というか、ほとんどが漫画の原画なのだが。
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・つげが漫画を描かなくなって30年か。その間、
批評本というか、関連本が数多く発売されてきて、
すべてではないがわたしもよく読んできた。
それだけつげ義春の漫画ってなんだろうという
疑問が湧いてくるものなんだろう。
・文学だというひともいるんだけど、なんか違うように
思う。やはり唯一無二の魅力を持った漫画なのだ。
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・こんかい原画で漫画を読んで改めて傑作ばかり、というか
こころに残るものばかり。「やなぎ屋主人」はちょっとだ
けど。
・絵がいい。「ほんやら洞のべんさん」の雪の舞うなかで
鳥追いする娘のかわいらしさ。「もっきり屋の少女」の
もっきり屋の全景のたたずまい。「李さん一家」のラスト
ページ。「海辺の叙景」のするめいかを干しているカット。
・それとユーモア。とくに「ほんやら洞のべんさん」での
ジッさんとマリちゃんのやりとり。こんなシーンは何回
読んでもうふっとなる。
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・そんないろいろな要素がつなぎあわさってつげ漫画が
出来上がっているんだなあ。
・浅川満寛のフランス同行日記がおもしろかった。