価値ある105円

写真家の鬼海弘雄は、哲学者・福田定良との出会いに大きな影響を
受けたと以前、毎日新聞で語っていた。福田定良の本は古本屋で
何度か手にしたが読み切れる自信がなく買ったことがなかった。
福田定良「雑談のなかの哲学」(西田書店)荻窪ささま書店
店頭均一で見つけた。ぺらぺらめくってみたらこんな文章があった。

不仕合せだから仕合せになり、仕合せだから不仕合せになる。
仕合せと不仕合せとがあって、初めて仕合せが実感となるんです。

いやあイイね。これなら読めそうだ。105円をにぎりしめて
レジにむかったのは言うまでもない。

堅気の哲学―福田定良遺稿集

堅気の哲学―福田定良遺稿集