殿山泰司『JAMJAM日記』

・きのうの夜から体調悪し。きょうは休日なので
 家でゆっくりしている。
         
殿山泰司『JAMJAM日記』(ちくま文庫)を読了。

JAMJAM日記 (ちくま文庫)

JAMJAM日記 (ちくま文庫)

・ジャズとミステリーを中心とした1975年11月から
 1977年3月までの日記。ちょうどわたしは高校生か。
 ミステリーだけでなくそれにしてもよく本を読んでいる。
 懐かしさでけでなく70年代の息吹を感じる。
・気になるところに何カ所か付箋紙をつけてみた。

ゆうべ浅草の千束通り横丁の古本屋で買った「岡本潤・自伝」
を、朝までかかって読んでしまう。(P10)

・ここから日記がはじまる。この古本屋にはよく
 行っていたようだ。この後もよくでてくる。

そのあと、川村書店をひやかし、岡田嘉子「悔いなき命」を
買う。(P40)

・ここは赤坂にあった古本屋。一ツ木通りだろうか。

池之端中町通りのジャズ喫茶<イトウ>で時間をつぶし、
(P55)

・知っている店がでてくるとうれしくなるな。中町通り
には個室のお好み焼屋や女性入店お断りのおでん屋が
 あったよな。

60をすぎた資本主義国家の人間は、その後の人生をオマケ
と考えて、いっそのこと革命にでも志向したらどうかね。
(P59)

ゲバラは「革命は30歳まで」とことばに対してのタイちゃん
 語録。ずきっとくるなあ。

帰りにアドホックビル隣の<DUG>の新しい店によって
コーヒーを飲む。(P79)

・そうかあのDUGはこのころできたのか。新宿を感じさせる
 店でした。

午前中は追分駅の構内でロケ。(P82)

左幸子監督の映画「遠い一本の道」。むかし見たなあ。
 もうSLが無いころだけど。

・この写真はわたしが撮影したもの。こんなはなしだったと思う。

バッグから文庫本の田中小実昌「自動巻時計の一日」を読む。
(P83)

ゴールデン街田中小実昌からもらう。田中小実昌はよく
 会っていたようだ。

帰りに大泉駅前の本屋で桜田忍「狼の牙」を買う。(P86)

・何年か前に閉店した英林堂書店ですね。

「ぼくの究極の目的はだね、ワイ映画を撮ることなんだよ」
(P96)

川島雄三監督が言ったとのこと。川島のワイ映画、
見たかったなあ。

午後10時すぎに山王通りにある午前0時まで営業している
本屋へ行く。(P122)

文鳥堂は午前0時までやっていたようだが。山王通り?
 じゃないもんな。

山形勲からおれはロンドン生まれだといわれてビックリし
(P128)

・詳しくは書かないがこのはなしはおもしろいなあ。
 有名なはなしなのだろうか。本にでもなっているのだろうか。

「現代の眼」の仕事で福田定良さんと対談をやる。(P164)

・これは興味あるなあ、読んでみたい。探してみよう。
         
・つらつらと書きだしてみたけど。映画やテレビ、俳優のこと
 喫茶店、飲み屋。ほんとにフリージャズのように書かれている。
・再読だと思って、読書日記をひもといてみたら、1991年に
 「殿山泰司のミステリ&ジャズ日記」(講談社)を読んでいる。
 この本は「JAMJAM日記」のあと1977年から1980年まででした。
・1991年ころは殿山が住んでいた赤坂に仕事によくいっていたから
 ここらへんにいたのだなあと一ツ木通りを歩きながら思ったもんだ。
・ちなみに殿山の生家、銀座のお多幸(経営は変わっていたが)にも
 ランチや夜飲みにもよく行きました。いつの間にかなくなってしまって。
         
・余談だが読書日記を読んでいたら、井之頭公園で花見をしたことが
 書いてあって、プロレスライター、女子プロレスラー、アニメーター
 ミュージシャンなど吉祥寺の多彩な人たちと飲んでいたようで。
 そのなかに吉祥寺の古本屋さんの名前が書いてあった。かすかに
 覚えているが。