・村上秀一の名前は、昔から知っていた。というのも中学生のころ、
フォークグループ「赤い鳥」のファンで大村憲司と村上秀一が
「赤い鳥」のサポートメンバーだったから。
・村上"ポンタ”秀一「自暴自伝」(文春文庫PLUS)を読み終わる。
村上"ポンタ”秀一はジャンルを超越した希代のドラマー。
ずっと好きでおいかけていたというのではなく、ところどころで
ひっかかってくるミュージシャン。
たとえば80年代の渡辺香津美バンドとかね。
・デビューのころのはなしを読んでいて、ふむふむと思い出した。
TBSラジオ 土曜日の夕方「ヤングタウン東京 桂三枝の大放送」
という番組で「赤い鳥」がレギュラーだった。桂三枝が全盛で
確か月曜日から金曜日は大阪でヤングタウンという番組を持って
いて、土曜日は東京に出て来て同じような番組をやるのだ。
・司会は小島一慶。レギュラーには2人組時代のオフコースもいた。
たぶんその時に新メンバーとして大村憲司と村上秀一が紹介された
のだと思う。1972年ぐらいのこと。
・なんとなく覚えているのは、「赤い鳥」にエレキギターとドラムは
いらないんじゃないのって思ったこと。「赤い鳥」はハーモニーが
売りのそれこそフォークグループだった。
・本のはなしに戻すと、ポンタは歌手の後ろ姿をドラムをたたきながら
観ている。客席から観ているのとは逆。観察眼が鋭い。
歌手の性格……真実と言ってもいいのかもしれないが。後ろから観た歌手論。
・そういう他では書いてないようなことがいっぱい出てくるのがこの本の
おもしろいところ。
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・余談。1974年の「赤い鳥」の解散コンサートでリーダーの後藤悦治郎が
「きょうは大村憲司君と村上秀一君のふたりが来ています」って
脱退して客席にいたふたりを紹介した。ふたりは席を立って拍手をもらっている。
・なぜそんなことを知っているのかといったら、わたしはこの解散コンサートの
チケットが買えず、ラジオでの放送をエアチェック(死語の世界)していたのだ。