・お暑うございます。というのもはばかれるような暑さですね。
20年ほど前に(またふるいはなしですいません)、真夏の大阪に出張に行って
新大阪で新幹線を降りたら「むあっ〜」として息もできないくらいの熱気に
驚いたことがある。その時の大阪は35度だった。その頃は東京より、大阪、京都のほう
が暑かった。のだけどいまじゃどうだろう。わたしの住んでいるさいたま市のほうが
暑い。
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・最近、父とはなしをするようになって新事実が発覚した。それは「おじいさん」の
こと。おじいさんは、新潟県柿崎町(いまは上越市なのかな)の出身。辰三郎という
名前だから三男なのかな。いつごろかはしらないが親戚の人を訪ねて群馬県高崎市
にでてきて、造り酒屋で働きだした。
・わたしの父の実家は、酒の小売店をやっている。おじいさんが造り酒屋から独立して、
小売店を始めたのだ。
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・この造り酒屋の名は「小竿佐平」。日本酒の銘柄は「清香正宗(せいこうまさむ
ね)」。もう、いまはない。跡地は駐車場になっている。隅にお酒の神様である
松尾さまが祀られていて名残りをとどめている。70年代に廃業しているので
わたしは「清香正宗」を飲んだことはない。親戚のおじさんに聞くと甘口の酒
だったそうだ。(父は下戸なので「清香正宗」の味を知らない)
・ネットで検索しても「小竿佐平」「清香正宗」はひっかかってこない。
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・「小竿佐平」でおじいさんは番頭をしていたと聞いていたのだが、杜氏でもあった
ことが今回わかった。「越後杜氏」だったのか。「清香正宗」飲んでみたかった。
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・もうひとつわかったことがある。『増補版 誤植読本』高橋輝次編著(ちくま文庫)
を読んでいて、あれっと思ったのだ。
西暦は1月1日から12月31日をもって1年とする。日本の年号はそうではない。改元は
1月1日とはきまっていない。1年の途中でずい時変える。
たとえば、1868年は、1月1日から24日までが慶応三年で、1月25日から10月22日までが
慶応四年で、それ以後が明治元年である。また旧太陰暦と太陽暦の換算の問題もある。
太陰暦の慶応三年12月7日〜30日が、太陽暦1868年1月1日〜24日で、太陰暦の慶応四年
1月1日〜9月7日が、太陽暦1868年の1月25日〜10月22日である。こうだから年次の対応
には注意ぶかさがいるのである。
・校正者にはこういう智識の力量が問われて、注意深さが必要であるといっている。
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・わたしの父は末っ子でおじいさんが60歳の時のこども。で、おじいさんは1868年生まれ。
墓石には「明治元年7月8日生まれ」と刻まれている。ので、明治元年生まれなんだ
と思っていた。が、この山田宗睦の換算によると本当は慶応四年生まれなのか。
江戸時代の生まれ。夏目漱石よりひとつ下。
・そうか、びっくりだな。ちなみにおじいさんは、家の前で国定忠治が捕まって唐丸籠
に乗せられているのを見たという言い伝えが残っているがうそでした。国定忠治が
捕まったのはおじいさんが生まれる50年も前の話。
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・おじいさんが亡くなったのは、昭和33年(1958年)。91歳だった。わたしが生まれる
のは1年後。奇しくもおじいさんと同じ誕生日7月8日。
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・8月18日(日)に「古書西荻 モンガ堂」で午後3時ごろより、店番をさせていただくことに
なりました。よろしかったら遊びに来てください。また、やまがら文庫の棚を設ける
ことになりました。写真集なんか並べようかと思っています。