・整形外科に行ってきた。やはり太もも裏の
肉離れであった。全治は1か月から2か月。
予想していたとはいえ、う〜ん。
・まあ、普段の生活には問題ないのだが、
山に行けないのは痛い! ことしの夏は
久しぶりに友人と東北の山に登る計画を
たてていたのだ。それも中止もしくは延期。
・ことしに入って7回、秩父の低山を歩いた。
いま一番興味があるのが秩父の山ですね。
*
・小倉美恵子『オオカミの護符』を読了。
- 作者: 小倉美惠子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/11/28
- メディア: 文庫
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谷根千工房の山崎さんが紹介していて、
気にはなっていた。それがここのところの
秩父詣でで一気に読みたくなっていたのだ。
・著者の小倉さんは川崎の農家の出身。その
実家のまわりがどんどんとベッドタウンに
なっていった環境のなかで育っている。
・そんな変わりゆく地元の伝統を映像に残そうと
ビデオを回す。そのうちに「オイヌさま」の
護符が気になってくる。そこからドキュメンタリーが
はじまる。
*
・秩父鉄道の波久礼駅から外秩父の尾根を歩いていくと
釜山神社がある。ここのこまいぬが筋肉質ですごい歯並び。
・ああ、これはオオカミだなとすぐにわかった。
あとで調べるとやはりオオカミ伝説の神社だった。
・それにしても秩父の山の深いところに立派な神社が
多い。ここもいまだから尾根沿いに林道が通っている
からわけはないが、むかしはどのようにして建材など
を運んだのだろうか。先日登った陣見山にも十二天祠
と地図に書いてあるから小さな祠だと思っていたら、
立派な神社であった。なぜか鐘つき堂まであった。ここも
石段を登って、その下が参道になっていたのだが
いやはやすごいところに建てられたていた。往時は
参拝客が多かったようでいくつも石の鳥居が現れた。
*
・はなしは川崎から奥多摩、そして秩父へと進んでいく。
生活が山とつながっているんだね。
・オオカミの護符につながる行事、伝統は近代のことば
である「宗教」や「信仰」とは違う祈りである。
・地元の民にそれだけ密着しているということ、もっと
根本的なものであるんだな。それが「宗教」「信仰」と
言われるのは違うのではないか。
・世代を超えて守り続けていくのが「仕事」。
むしろ「仕事」だと思って行っているほとんどの労働は「稼ぎ」と
いえるかもしれない。
・現代は稼ぎばかりに変わってしまった。「仕事」を続けてきたひとが
亡くなり、若者は山を離れ「仕事」が次の世代につながっていかない。
明治維新でも、あの戦争でも変わらなかったことが、ここに
きて大きく変わろうとしているのだ。
ということばに衝撃を受けつつも納得してしまうのである。
・もしかしたら有史以来の変化が起きているのかもしれないと
思うと不安になる。