沢木耕太郎『飛び立つ季節 旅のつばくろ』

 

沢木耕太郎『飛び立つ季節 旅のつばくろ』(新潮社)読了!

 沢木耕太郎が国内の旅エッセイ二冊目。

ずいぶんいろいろな土地を旅しているつもりになって

いるつもりになっているが、ぽっかりと穴が空いたように

まったく行ったことのない地方というのがある。

・はじまりの文章。なんともない文章なんだが、旅に誘われる

 気分になる。ところどころに十六歳のはじめての一人旅のこと

 がはさまれていて、そのことを追慕するようにその土地に再度

 出かけてみたりしている。

・わたしが一人旅に出たのは十四歳。こんなうまい文章が書けたら、

 本を出せるのになあ。