永島慎二雑記103「ARE 8号」

永島慎二雑記とは、大好きな永島先生のことをちょこっと書いていました。

 このブログをはじめたころだから2006年から35話まで不定期で書いて

 いまして、それ以降時間があいてしまったので101話から改めました。

 といっても1年に1回ぐらいしか書いていないですが……。

・わたしが所持している雑誌のインタビュー記事を中心に再開しよう

 かと思っています。

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・「ARE」という雑誌は画家の林哲夫さんが編集されていて、わたしは

 この8号しか持っていないのでよくわかりませんが、後に「SUMUS

 につながっていくようです。

・「ARE 8号」(1997年6月発行)は、漫画が特集で「SUMUS」の

 同人である岡崎武志さんが永島慎二にインタビューしています。

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そういう意味じゃいまの子どものユーモアの質は低い。それは

結局心の問題なんですよ。心が豊かなときの笑いと貧しいときの

笑いとは違うんですよ。

・インタビューの入りは永島先生の好きな将棋の話題から入って

 阿佐ヶ谷会のメンバーである井伏鱒二木山捷平から漫画の

 土台であるユーモアについて入っていく。このあたりの

 流れをつくっていく岡崎さんの誘導がうまい。

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・新作 永島慎二版『銀河鉄道の夜』のはなしで、岡崎さんが

 宮沢賢治永島慎二は妹さんが作品に対して良き理解者で

 あったという共通点を指摘している。これは重なっていた、

 と永島先生の発言を引き出しているのは鋭い。

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仕事の絵は、今日描ける絵を否定して、描けない絵を描こう

とすることなんですよ。そこに何があるというと戦いが

あるわけですよ。

・このあたりはオールカラー描き下ろしで描かれた

 『銀河鉄道の夜』への意気込みというか、漫画に対する

 情熱がすごい。

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トキワ荘やテレビドラマ『黄色い涙』のはなしも興味深い。