・一箱古本市の疲労は、きのうよりきょうのほうがきつい。
敷布団と背中が一体化して離れない。無理やりはがして
起床。
*
・「水俣病公式確認60周年記念 特別講演会」に行ってくる。
5/3、4、5と3日間連続できょうが最終日。場所は東大安田講堂。
5月5日「われもまた 人げんの いちにんなりしや」
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成 元哲「被災者たちの声―水俣と福島」
奥田愛基「希望に負けました」
加藤典洋「水俣病と私―“微力”について」
緒方正人「生き物としての私たち」
・これがテーマと講演者。それに熊本から石牟礼道子のスカイプ中継。
司会は俳優の高橋長英。高橋長英といえば、伊丹十三「タンポポ」の
中堅社員や「マルサの女」の銀行員さらにテレビドラマの「白い巨塔」
が印象に残っている。最初に築地本願寺の雅楽と声明。
・まずは、成 元哲。社会学者である。きょうはなしを聴いていて社会学
というものがどんなものであるかがわかってきた。どうもよく理解でき
ない学問だった。なんて言ってたかな、小さいものことを拾い集めて
記録に残すことだというような。たしかに地道な聞き取り作業が紹介
されていた。
・一番印象に残ったのは、水俣病の認定患者が多い地域の認定を受けてない
人、認定患者が少ない地域の認定患者。この説明がうまくできない。
どちらの地域も地域のなかでの少数派。それが意味を持っている。
・あー、ダメだ。ここはきちんと考えていこう。
*
・次が、SEALDsの奥田愛基。彼がいままで考えてきた生きるということ
を述べてくれた。去年の夏の国会議事堂前のデモでしか、彼のことを
知らなかった。そうかそういう過去を持っていたのか。もっともっと
応援をしたくなったよ。こういう若者がこれからも出てくることが
期待できるようになったのは彼のおかげ。
ホームレスはハウスがないのではない、ホームという関係性がないのだ。
・この言葉は彼のことばではないかもしれない。こんなこと考えたことも
なかった。ホームっていうのは人間関係なんだ。
・わたしなんかは、安田講堂の攻防を小学生のころテレビで見て興奮して
いた世代だから、奥田くんが安田講堂で講演しているというのは因縁が
あっておもしろいな。
*
・次がスカイプを使っての石牟礼道子の中継。今回の熊本地震で施設から
病院に移って、また施設に戻ってきたばかりだという。
・子供のころの娘が売られていくはなし。そのはなしが鮮明に語られて
いてこころをうつ。
*
・休憩もはさんで、加藤典洋。はなしを聴いてみたいと思っていたひとり。
でもちょっとわかりづらいところがあった。佐藤真の「阿賀に生きる」の
こと。
*
・その次が水俣病患者で漁師の緒方正人。このひとのことは先日の毎日新聞
で知った。1985年に認定を取り消している。このひとの考え方がすごい。
・きょうのどの講演にも共通することだが、水俣病の問題は、加害者と被害者
だけの問題ではないということ。家庭や地域、国家、裁判。そんなことを
通り越していると亡くなった人が先住民だとすると、チッソは近代だ。
つまり、文明の衝突の現場が水俣病であると。
水俣病で亡くなった人たちは、生きものとして毒を引き取っていった。
・新幹線や高速道路は大地震が起こると機能できなくなる。科学発展していく
とどんどん自然とかい離していく、と。人類はそれを見直さなくていけない。
・あー、ここもうまく書けないなあ。水俣病のことは、東日本大震災の原発
事故にもつながっている。
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