吉川潮 『江戸前の男 春風亭柳朝一代記』

小津安二郎に関する本をよく読むのだが、小津映画は
 あまり観ていない。「東京物語」「長屋紳士録」
 「生まれてはみたけれど」これぐらいだろうか。
・子供の頃にTV映画で後期の作品はいくつか観ているの
 だが、ほとんど覚えがない。小津映画がつまらない
 ということはないのだが。黒澤明はすべて観ているのに。
         
・落語に関する本もよく読むのだが、LIVEではあまり観た
 ことがない。好きなのは春風亭柳昇「結婚式風景」と
 笑福亭仁鶴「青菜」。ラジオで聞いてCDを持っている。
春風亭柳昇をなまで聴きたくて、御徒町の吉池寄席を
 観に行ってからずいぶん経つなあ。そうそのときの
 柳昇があまりおもしろくなかったんだ。
         
・先日、古書西荻モンガ堂の均一でこの本を見つけて購入。

吉川潮江戸前の男 春風亭柳朝一代記』

江戸前の男―春風亭柳朝一代記 (新潮文庫)

江戸前の男―春風亭柳朝一代記 (新潮文庫)

・この本にも出てくるが、柳朝は「日曜演芸会」。
 10チャンネルで日曜のお昼だった。その大喜利
 メンバーのひとりだ。米丸夢楽、小せんあたりは
 覚えているなあ。
笑点と違って、すごい狭いところにごちゃっとひと
 がいたイメージがあって、にぎやかなところで
 やっていた。この本によると末廣亭だったのか。
         
・いやあおもしろい。550ページの大作、一気に読めた。
 最近の一気は一週間かかる。若くはない。
・冷静に考えるとこのような本が均一で買えるというのは
 なんかなあ。やはり時代は間違えていると思う。