石橋毅史 『「本屋」は死なない』

・「本屋な日々 57 3坪の自由」という冊子を入手。石橋毅史
 という人が沖縄那覇の市場の古本屋ウララのことを書いている。
国際通りから市場通りに入ってウララまでのお店にどんなものが
 並べられているか。店主宇田さんの接客態度にはどんな意味が
 あるのか。
・いやあ、文章に引き込まれてしまった。洞察力というのだろうか、
 細部まで見つめて深く掘り下げて文章にしている。この人の文章
 好きだなあ、と思ったのは久しぶり。
        
・石橋毅史の文章をまだまだ読みたくなって図書館へ。といっても
 地元の熊谷市立図書館は、耐震工事で来春まで休館。確か近隣の図書館
 だったら貸出しできるんだよなと思い出し、隣町の吹上図書館へ。
 チャリで夜道を走ったら駅前に立派な図書館が。なんだこっちのほうが
 近くてよいじゃないか。なんでいままで気が付かなかったのか。
・0総論のコーナーで見つけました。石橋毅史 『「本屋」は死なない』(新潮社) 

「本屋」は死なない

「本屋」は死なない

・「本屋」は死なない、刺激的なタイトル。1ページ目にひぐらし文庫の
 原田さんがでてきてびっくり。原田さんは、雑司が谷わめぞのメンバーで
 いつも不忍の一箱古本市に顔を出してくれる。挨拶をする程度で本のはなし
 なんかしたことはないが。その原田さんがひぐらし文庫をはじめるきっかけに
 なったのが往来堂書店の笈入店長のことばからとは。
・古本屋のことが書いてある本はいくつも読んでいるが新刊書店の本ははじめて
 かも。名前は聴いたことがあるな程度の本屋さんのはなし。石橋さんは、
 書店員となったひとの背景、本とは関係のないところから導きだして、
 どうしてこの仕事を選んだのか、そこらへんがおもしろいです。
        
往来堂書店の笈入店長は、くちぐせのように「どうしたら本が売れるんですかね」
 と聞いてくる。わたしのような素人にまでアドバイスを受けようとしている。
 そんな答えられるようなことではないんだけど。この本に出てくる書店の
 マイスターたちも同じように本のことを考えているんですね。