永島慎二雑記26

heno3ban2007-06-09

やっときょうの夜7時に遺作展に行ってきた。
やはりこれだけの作品に囲まれておいしいコーヒーを
飲めるのは至福である。
前回につづきピエロの油絵が並んでいる。
どれも首が太くまっすぐ立っている。
この太い首と無表情な顔が
ピエロの内面を表現しているようだ。
ゆううつというのではなく、
考えこんでいるのでもなく、ボーッとしているのでもない。
しかし、なにかこころが動いているような。
ほとんどの作品は売れていた。昨日、一昨日はすごい人だったらしい。
映画の影響か、若い人も多かったと聞く。
気に入った作品。題名は忘れたが、お茶の水の風景を描いた水彩画。
まだ、昔の明治大学本館の横、奥に山の上ホテルがみえる。
手前を人が行きかっている。88年の年号が入っているので、
スペイン旅行の一連作品と似ており、淡い水色や黄緑色があざやか。
こころを明るくさせてくれる色づかいだ。
もうひとつは「山嵐」と題のついた一番小さな作品。
漫画の登場人物だと思われるが、和服に眼鏡をかけた若い青年。
ロットリングで描いたのかなあ。小さくても非常にシャープで
強いライン。そして「ひとり旅」。これも線画。
題名がいいね。これから旅にでかけようとしているかのような青年である。