岸正彦『断片的なものの社会学』

・ここのところ月一のペースで山歩きをしている。
 近くの奥武蔵や秩父の山ってあまり登っていなかった
 ので新鮮な気持ちになれる。小川町や東秩父などの
 道の駅で地物を買うのが楽しくてしょうがない。
・ここ3回ほど下りで右足の太もも裏がつっぱるように
 なってつらい。いろいろな老化が進んでいるが、足だけ
 は自信があった。のだが、両ひざの痛みにはじまり、
 右足のアキレス腱痛。整形外科でリハビリを行ったが
 あまりよくならず。もう整形外科には行きたくない。
・ショックだなあ。ことしは目標があって山に行って
 いるのだが。

・岸正彦『断片的なものの社会学』(朝日出版社)を読了。

断片的なものの社会学

断片的なものの社会学

・一昨年の「BOOK5 19号」(トマソン社)の特集
 「年末恒例アンケート 今年の収穫」で何人ものかたが
 この本を取り上げていたので、ずっと気になっていた。
BOOK5 19号 特集:年末恒例アンケート 今年の収穫

BOOK5 19号 特集:年末恒例アンケート 今年の収穫

一箱古本市では本を買わないことにしているのだが(笑)
 例外として「この本があったら買おう」と決めている
 ことがある。今回の不忍の一箱では、『断片的なものの
 社会学』がこの本だった。
千駄木の郷に出店していた「悪い奴ほどよくWる」の箱に
 刺さっているではないか。いやあ、Wるさんの箱では毎年
 買ってしまう。昨年は、濱口竜介監督の本、おととしは
 格安のDVDを2本。

・それにしてもこの本は面白かった。断片的と言っているだけ
 に小さな出来事なんだけど非常に興味深いこと。たとえば、

その海亀がふと、こちらを振り返り、目が合った。

・そのことによって、生きて帰ってこられたのだが。そういう
 ことがあるのだな。
・著者はマイノリティーへのインタビューが仕事上多いそう
 なのだが、その人たちのはなしも興味があってつきない。

私たちは私たちの人生に縛りつけられている。

・もうこれ以上引用しないようにするが、こういう考察というか、
 こういうことばに押しつけがましさがないとことが
 いいんだよな。
・先日、小説「ビニール傘」が芥川賞に続いて三島由紀夫賞
 候補になっていたがWるで落選して、たすきにWるで落選と
 書いて肩から下げていた写真が自分のTwitterに載せていた
 のがおかしかったな。相当にいいキャラですよ。